伊豆半島を彩る桜の開花情報(品種や場所ごとの例年の開花時期・見頃・特徴など)について詳しくご紹介します。
伊豆では一般的な「染井吉野」はもちろんのこと、早咲きの「寒桜・土肥桜・あたみ桜・河津桜」など、たくさんの桜を楽しむことができます。
桜の開花はその年の気候や場所などによっても時期が大きく変わってきます。
ここでは、主に例年の伊豆の開花情報などに焦点を絞ってご案内します。
《 目次 》
(主に「例年」や「調査時の傾向」をもとにした当サイト調べの情報です。桜の開花は、気候・場所・個体・日当たりなどによっても大きく変わってきます。今年の開花情報や最新情報などは、公式や観光協会WEBなどでご確認ください)
お正月が過ぎてまだ間もない1月中旬頃には伊豆高原さくらの里にある「寒桜(伊東市)」が最初に開花します。
それに続くように「土肥桜(伊豆市)」や「あたみ桜(熱海市)」など、早咲きの中でも特に早く咲く桜が開花し始めます。
その後、少し遅れて1月下旬~2月上旬頃には「白浜伊古奈(下田市)」が開花します。
なお、土肥桜とあたみ桜は場所的には伊豆半島の正反対の位置になりますが、同じ時期に咲くことから、両方を楽しめるタイミングもあります。
寒桜(伊東市)
開花:1月上~中旬
主に、さくらの里などで数本の寒桜を楽しむことができます。さくらの名所として有名ですが、寒桜が開花する頃はまだ他の桜が咲いていないこともあり、混雑することなくゆったりと桜を鑑賞することができます。
土肥桜(伊豆市)
開花:1月中~下旬
万福寺の古木の開花から始まり、土肥各地に開花が広がっていきます。土肥桜には紅種と白種があり、紅種の方が早く開花するため、紅種が満開になると白種の見頃も重なってきて2種類の見頃を楽しむことができます。
あたみ桜(熱海市)
開花:1月中~下旬
糸川と国道135号線が交差するあたりに基準木があります。糸川ではこの基準木のある道沿いが先に開花し、川を挟んで反対側の方が少し遅れ気味に開花していきます。熱海市内各所であまり差はありませんが、ごくわずかですが渚小公園は遅めになる傾向にあります。
白浜伊古奈(下田市)
開花:1月下~2月上旬
土肥桜やあたみ桜よりも少しだけ遅れて開花しはじめます。開花から見頃の時期になると白浜桜の里が一般開放され、白浜伊古奈を楽しむことができます。
2月になると、早咲きの桜として全国的にも有名な "河津桜" が開花します。
例年、2月~3月にかけて「河津桜まつり(河津町)」や「みなみの桜と菜の花まつり(南伊豆町)」などの桜まつりが開催され、伊豆では春ムードが高まってきます。
河津桜は伊豆各地で楽しめ、「城山さくら(伊豆の国市)」や「リバーサイドパーク(伊豆の国市)」や「かんなみの桜(函南町)」などでも見ることができます。
同じころに、大室山周辺やさくらの里にある「伊東小室桜(伊東市)」も開花し、それに続くように「白浜桜(下田市)」が開花します。
河津桜が満開を迎える頃に「大寒桜(伊東市)」が開花し、その少し後に「修善寺寒桜(伊豆市)」も開花します。
河津桜まつり(河津町)
開花:2月上~中旬
最初に河津町にある河津桜の原木から開花しはじめ、そこから河津町全体に開花と見頃が広がっていきます。原木は少し早めになりますが、河津川沿いではほぼ差のない開花状況になります。
みなみの桜(南伊豆町)
開花:2月上~中旬
桜まつりのメイン会場となる道の駅周辺から開花がはじまり、青野川を挟んだ反対側の桜は比較的に遅めの開花になります。同じ川沿いでも場所や木によって開花状況に違いがあるため、長い期間にわたり見頃の木を楽しむことができます。全体が満開のような状態を楽しみたい場合には、道の駅側が見頃後半を迎えたあたりがベストと言えます。
城山さくら(伊豆の国市)
開花:2月上~中旬
河津町の河津桜よりも少しだけ遅めの開花になる傾向があります。城山さくら全体としては、桜はほぼ差のない開花状況になります。
リバーサイドパーク(伊豆の国市)
開花:2月上~中旬
城山さくらの河津桜よりも少しだけ早めの開花になる傾向があります。公園内全体としてはほぼ差のない開花状況になります。
かんなみの桜(函南町)
開花:2月上~中旬
他スポットの河津桜よりも少しだけ遅めの開花になる傾向があり、遅い時期まで見頃を楽しむことができます。柿沢川沿いの全体としてはほぼ差のない開花状況になります。
伊東小室桜(伊東市)
開花:2月上~中旬
河津桜とほぼ同じ頃に開花します。さくらの里すぐ前の駐車場では、河津桜と伊東小室桜の両方が咲いていて、若干ですが伊東小室桜の方が遅くまで見頃を楽しむことができます。
白浜桜(下田市)
開花:2月中~下旬
河津桜よりも少しだけ遅れて開花します。白浜桜の里では、かなり早めに開花する白浜伊古奈からバトンタッチするイメージで白浜桜が開花と見頃を迎えます。
大寒桜(伊東市)
開花:2月下~3月上旬
河津桜が見頃を迎える頃に開花しはじめます。花が完全に開ききらないため満開がわかりにくいですが、開花直後は白っぽく見え、散り際になるとピンク色っぽく見えるようになります。
修善寺寒桜(伊豆市)
開花:2月下~3月上旬
河津桜が見頃を終える頃に開花しはじめます。修善寺温泉街にある修禅寺というお寺や、少し離れたところにある修禅寺もみじ林で見ることができますが、少しだけ修禅寺の方が早めに開花する傾向にあります。もみじ林の方は場所や木の個体によって開花状況に少し違いが見られます。
3月になると誰もが知る "染井吉野" が開花し、全国的にも桜の季節になります。
伊豆では河津桜が終わる頃になると、伊豆高原さくらの里にある「早咲き大島桜・城ヶ崎桜・伊東桜(伊東市)」が立て続けに開花していきます。
その少し後に、桜の代表格「染井吉野(伊豆各地)」が伊豆全体で次々に開花しはじめます。
早咲き大島桜(伊東市)
開花:3月上~3月中旬
早咲き大島桜は場所や個体によって開花時期が大きく異なる場合がありますが、伊豆高原さくらの里にある早咲き大島桜は河津桜が終わる頃、城ヶ崎桜とほぼ同じタイミングで開花します。
城ヶ崎桜(伊東市)
開花:3月上~3月中旬
さくらの里にある城ヶ崎桜は、同じ場所にある早咲き大島桜とほぼ同じ頃に開花し、ほぼ同じタイミングで見頃を迎えます。
伊東桜(伊東市)
開花:3月上~3月中旬
早咲き大島桜や城ヶ崎桜よりも少し遅れて開花します。さくらの里では、染井吉野が3~5分咲きになる頃に伊東桜が見頃を迎えるようなタイミングになっています。伊東桜から染井吉野にバトンタッチしていくようなイメージで開花していきます。
染井吉野(伊豆各地)
開花:3月中~3月下旬
染井吉野は、日本で一番有名な桜の品種です。
ここ最近の「静岡県の開花日の平年値」は「3月23~25日頃」で、東京都とほぼタイミングで開花しています。
河津桜などと比べると見頃~満開の期間はそれほど長くありませんが、毎年、全国ニュースでも開花予想・開花宣言・見頃などの情報が数多く報じられるため、花見計画は立てやすい桜と言えます。
静岡県の開花日
・2014年 3月24日
・2015年 3月22日
・2016年 3月27日
・2017年 4月02日
・2018年 3月18日
・2019年 3月28日
・2020年 3月27日
・2021年 3月20日
・2022年 3月21日
・2023年 3月19日
・2024年 3月30日
・2025年 3月26日
"染井吉野" 桜スポット
《ほんの少し早めの傾向》
"染井吉野" 桜スポット
《ほか、50音順》
染井吉野が開花したあとには、八重咲きの枝垂れ桜「最福寺しだれ(伊豆市)」が開花しはじめます。
また、同じ頃には、達磨山の頂上付近に自生している「豆桜(沼津市・伊豆市)」も開花し、かわいい花を咲かせはじめます。
それらに少しだけ遅れて伊豆高原さくらの里にある「八重桜の各種(伊東市)」なども開花が進み、散りはじめた染井吉野に代わって見頃を迎えます。
冬が近づく11月頃には「ヒマラヤ桜(熱海市)」も開花し、この時期には珍しい桜の姿を楽しむことができます。
最福寺しだれ(伊豆市)
開花:3月下~4月上旬
染井吉野よりも少し遅れて八重咲きの「伊豆最福寺しだれ」が開花します。境内全体の木は、どれもほぼ差のないタイミングでの開花となります。
豆桜(沼津市・伊豆市)
開花:4月上旬
染井吉野よりも遅れて開花しはじめ、主に4月上~中旬頃に見頃を迎えます。達磨山周辺の広範囲に自生している桜のため、場所などによっても開花や咲き具合が変わってきます。
八重桜 各種(伊東市)
開花:4月上旬~中旬
八重桜(やえざくら)とは「花びらが複数枚重なって咲く八重咲きの桜」のことで、たくさんの品種が存在します。
(別名で「牡丹桜(ぼたんざくら)」と呼ばれることもあります。また、八重咲きよりもさらに花びらの数が多い桜を「菊咲き・菊桜」と呼ぶこともあります)
「伊豆高原さくらの里」では、4月上旬頃になると染井吉野から主役を交代するように数種類の八重桜の開花が進みはじめます。
「松川湖」でも展望広場や湖畔にある広場周辺で八重桜が開花し、かわいい八重の桜が開き始めます。
ヒマラヤ桜(熱海市)
開花:11月下旬~12月上旬
冬が近づく秋終盤に桜の姿を楽しませてくれるヒマラヤ桜は、11月中旬頃に開花する珍しい桜です。
開花から満開までの期間
代表的な桜である「染井吉野」は「開花から満開まで約1週間ほど」と言われています。
伊豆半島のある静岡県では約1週間ほどとなりますが、地域によっても違いがあり、同じ日本でも北に行くほどこの期間が短くなる傾向にあります。
また、開花してからの天候や気温によっても前後する場合もあります。
なお、一般的には「1本の木の蕾のうち5輪ほど咲いた状態を "開花" 」と言い、「8分咲き以上を "満開" や "見頃" 」と表現することが多いようです。
見頃の期間の長さは、雨や風の影響も受けやすく、風雨があると早めに散ってしまうこともあります。
花色の違い
染井吉野をはじめ、多くの桜では開花直後と散る直前では「花の中心部の色が変化」していることを知っていましたか?
上写真のように、そろそろ散る花びらは中心部が「ピンク~赤」っぽい色に変わってきています。
また、桜の種類によっては中心部だけでなく、下写真のように「花びらの全体が白から濃いピンクに染まっていくような桜」もあります。
桜の色と言えば「透明感のある爽やかな白・日本人が懐かしく感じる淡紅色・見応えがあって写真映えもする濃いピンク」などがあり、当然ですが品種によってもかなり大きく変わってきます。
品種による違いはもちろんありますが、同じ品種の桜でも「開花からの時間経過によって色が変わる」という点も、桜の魅力をより深く、より美しくしてくれていると思います。
《別日に撮った同じ場所の大寒桜》
※彩度の調整はしていません
このように「開花~咲き始め~満開~散り始め」などの "タイミング" によっても見え方がかなり変わってきます。
また、「気候」によっても色付きや花付きが変わってきたり、「風の強い日が少ない年」には満開に染まった花びらが散りにくいため、"その年"
によっても見え方が変わってくることがあります。
このため、一度訪れたことがある桜スポットでも「前とは違った新しい桜景色」に出会えるかもしれません。
当サイト(伊豆の桜スポット&桜名所ガイド)で掲載中のおすすめの桜スポットです。
早咲きの桜以外にも、一般的なソメイヨシノの桜スポットの地図・写真・駐車場・見頃情報・開花予報などを掲載しています。伊豆にある「有名で人気の桜スポット、おすすめの桜祭り、夜桜ライトアップ」なども併せて紹介しています。
(カッコ内は付近の有名温泉地や地名 / ★マークは特におすすめの桜名所 / 見頃は気候等によって変わります)
東伊豆
桜スポット&桜名所
南伊豆
桜スポット&桜名所
西伊豆
桜スポット&桜名所
中伊豆
桜スポット&桜名所
伊豆の温泉地と桜スポット
伊豆にある「有名な温泉地」と、その近くにある「伊豆の桜スポット」を併せて紹介しています。
春以外の伊豆旅行案内
伊豆は春の桜以外にも、海と山の魅力を1年中楽しめる温泉地・観光地です。
海の見える宿や露天風呂のほか、夏には海水浴、秋には紅葉など、伊豆の自然豊かな春夏秋冬を満喫してみてください。