伊豆半島の各桜スポットの中から、例年、夜桜のライトアップを開催している桜スポットを紹介します。昼の青空に映える白やピンクの桜も素敵ですが、暗闇や夜空に浮かび上がる幻想的な夜桜もまた素敵でおすすめです!
なお、掲載は例年の情報になりますので、本年の詳細は主催者や関係各所で確認をおとりください。また、夜間はまだ冷えますので、暖かい格好でおでかけくださいませ。
例年のおおよその見頃や開催順
土肥桜
西伊豆エリア / 伊豆市土肥の各所
西伊豆土肥温泉(伊豆市土肥)にある「土肥桜」は、早咲きで有名な河津桜よりも1週間ほど早く咲く桜で、色は濃いピンク色をしています。
木によって濃いピンクの紅種と薄いピンクの白種の2種類があり、紅種は2007年(平成19年)に「伊豆土肥」として品種登録されました。
一見河津桜と似ていますが、河津桜よりも開花が少し早くて花弁の付け根の重なり方が異なっています。伊豆の土肥以外ではほとんどみることができない珍しい桜でもあります。
見頃時期となる1月中旬~2月中旬頃には、例年、桜まつりや夜桜ライトアップなどのイベントも開催されています。
土肥桜は、主に「松原公園」のほか「万福寺・土肥金山・丸山スポーツ公園・恋人岬」などで見ることができ、万福寺ではお寺と土肥桜の古木、松原公園と土肥金山では点在する土肥桜や河津桜、丸山スポーツ公園では大きめの土肥桜の古木、恋人岬の駐車場下では両側を土肥桜が彩るちょっとした桜の小道を楽しむことができます。
桜の木全体が濃いピンクに色付く姿はとても綺麗で、冬の時期に一足も二足も早い春を感じることができる桜スポットです。
みなみの桜と菜の花
南伊豆エリア / 賀茂郡南伊豆町の青野川沿い
青野川沿いの土手に咲く菜の花の黄色と、河津桜のピンクの色合いが美しい「みなみの桜と菜の花まつり」です。
南伊豆町にはもちろんソメイヨシノもありますが、みなみの桜と菜の花まつりでメインとなる桜は、早咲きで知られる濃いピンク色の「河津桜」です。
南伊豆町下賀茂温泉にある青野川沿い2Kmに約800本の河津桜が2月中旬~3月上旬頃に見頃となり、例年、桜まつりイベントもこの見頃付近の1ヶ月の期間に行われ、桜まつり期間中は夜桜ライトアップも開催しています。
また、青野川沿いの河津桜と土手の菜の花だけでなく、広い休耕田に咲く一面の「菜の花畑」の方も人気で、例年、菜の花結婚式などのイベントも開催されています。
同じ頃に東伊豆エリアで開催される河津町の河津桜まつりとはまた一味違った春の景色を楽しむことができます。
伊豆半島の南側(先端側)に位置しているため、伊豆の中でも一番遠くて道のりの長いエリアになってしまいますが、付近には下賀茂温泉・弓ヶ浜温泉・下田温泉もあり、春の訪れを一足早く感じる伊豆旅行として、とてもおすすめの桜スポットです。
河津町の河津桜
東伊豆エリア / 賀茂郡河津町の河津川沿い
本州一の早咲きの桜として知られる「河津桜」です。例年2月上旬頃から開花し、約1ヶ月ほど楽しむことができます。花は濃いピンク色で、ソメイヨシノなどと比べてハッキリとした色合いで、とても綺麗です。
名前の通り、河津町はこの河津桜発祥の地で、河津川沿いの約3キロの堤防には約800本ほど、町全体では約8000本の河津桜が咲きます。
例年、河津桜が開花している時期の約1ヶ月間に「河津桜まつり」も開催され、露店なども数多く出店しています。この河津桜まつりは、毎年100~200万人ほどの観光客が訪れる伊豆有数の一大イベントとなっています。
開花予想が難しく毎年かなりのズレがある河津桜ですが、開花期間が長めの桜なので、来訪予定を立てやすい桜です。また、休日には周辺の道路が渋滞するほど混雑しますが、臨時駐車場も数多く用意されているので、駐車場に困ることはあまりありません。
夜間には河津桜のライトアップも行っており、夜空に浮かび上がるピンク色の桜もとても幻想的で素敵です。なお、例年、ライトアップされているのは一部(上流エリア・下流エリア・個々の大木)の河津桜のみとなっているので、その点だけ確認が必要です。
伊豆高原桜並木
東伊豆エリア / 伊東市の伊豆高原駅近く
例年、3月中旬頃に伊豆急行線・伊豆高原駅前の「おおかん桜まつり」から始まり、4月上旬頃まで桜並木が見事な姿を見せる「伊豆高原桜並木」です。
総延長約3kmにわたる伊豆高原の桜並木は伊豆の代表的な桜名所として知られ、多くの観光客で賑わう人気も知名度も高い桜スポットです。
約600本が頭上を覆う桜の並木は圧巻で、まさに「桜のトンネル・桜のアーチ」となっていて、とても見応えがあります。(周辺も合わせると約3000本)
伊豆高原駅から桜並木にかけては、オオカンザクラからソメイヨシノまで咲くので、長い期間桜を楽しむことができるのも特徴的です。
駐車場は主に伊豆高原駅付近の駐車場となっており、そこから徒歩数分で桜並木となる道路があります。(国道135号線を境にすると駐車場のある伊豆高原駅は海側で、その反対側が桜並木通り・桜のトンネル通りになっています)
例年、夜間はライトアップなどで夜桜見物もでき、各種イベントなども開催されています。
伊豆高原は伊豆旅行でも人気の高い旅行エリアで、多種多彩な温泉宿や観光スポットも数多く、さらに付近には伊東温泉や熱海温泉もあります。そのため伊豆高原桜並木は、春の伊豆旅行にとてもおすすめできる桜スポットです。
那賀川の桜
西伊豆エリア / 賀茂郡松崎町の那賀川沿い
松崎町にある那賀川沿い約6kmには約1200本の桜並木があり、春の桜の時期にはソメイヨシノが咲き乱れ、堤防に長く続く桜並木が素敵な風景を見せてくれます。土手には菜の花も咲いています。
那賀川沿いの中でも那賀バイパスの道路沿い約1.5kmエリアに咲く約200本の区間には多くの花見客が訪れ、例年、夜には川沿いの一部区間で夜桜のライトアップも行われます。
また、付近には農閑期の田んぼ約50,000平米を使った色とりどりの見事な花畑(田んぼをつかった花畑
/ 例年3月下旬~5月上旬頃)も広がり、那賀川沿いの桜並木と共に春をますます感じさせてくれる「伊豆の花スポット」として人気があります。
那賀川の桜並木がある松崎町は西伊豆に位置しますが、西伊豆の中でも南伊豆(先端側)に近く、都会からのアクセスでは少し遠いエリアとなりますが、春を感じる伊豆旅行ならおすすめの「桜並木&花畑スポット」です。
アクセスは、東伊豆(熱海・伊東)方面からは「下田市からバサラ峠」を越えて。西伊豆(沼津・三島)方面からは「伊豆市の船原峠を越えて土肥温泉経由で海岸線を南下」します。東名高速沼津ICから車で通常約120分程度となります。
黄金崎公園の桜
西伊豆エリア / 賀茂郡西伊豆町宇久須3566-7
海と景観の美しいロケーションが人気の黄金崎公園の桜です。西伊豆の景勝地としてドラマロケ地でも使われるほか、ダイビングスポットとしても知られています。
この黄金崎公園は春になると早咲き桜からソメイヨシノや大島桜など約15種類・約300本の桜が咲き誇ります。
岬全体が公園になっており、駐車場はもちろんのこと、海辺に整備された芝生の広場や、海と世界遺産富士山を望む断崖絶壁のビュースポットなど、桜のほかにも楽しめるスポットがあります。
例年「黄金崎さくらまつり」として桜祭り・夜桜ライトアップも行われ、数少ない西伊豆の桜名所として賑わいを見せています。
六仙の里の桜
中伊豆エリア / 伊豆市城1041
伊豆市にある六仙の里は、中伊豆エリアの桜スポットとして知られている公園で、例年、見頃の時期には夜桜のライトアップも行われています。
3月下旬から4月上旬頃にかけて楽しめるソメイヨシノのほかにも、枝垂れ桜、早咲きの河津桜や寒桜など、約270本ほどの桜の木があります。
ソメイヨシノの少し前に見頃となる枝垂れの1本桜は、樹状もよく、芝生の緑と晴れた青空をバックに咲く姿がとても素敵です。
公園には駐車場もあり、春の桜だけでなく紫陽花やモミジなど四季折々の花木も楽しめます。
本郷公園の桜
南伊豆エリア / 下田市東本郷1-22
下田ロープウェイ乗り場付近から、稲生沢川沿い約730mにソメイヨシノが約270本ほど咲く本郷公園周辺の桜並木です。
開花から見頃の時期には提灯などによる夜桜のライトアップも行われ、川面に映る桜がとても幻想的に浮かび上がります。
この桜並木沿い(川沿い)には遊歩道もあり、川にせり出す大きな枝が頭上に桜のトンネル・アーチを作っています。
下田駅からも徒歩すぐの場所にあるため、電車での旅行でも気軽に立ち寄れる桜スポットです。
なお、車の場合には本郷公園に駐車場はありませんが、本郷公園も桜並木となる稲生沢川沿いの遊歩道も下田駅の駅近であることから周辺には有料の駐車場があります。
松川遊歩道の桜
東伊豆エリア / 伊東市東松原町 松川通り
松川遊歩道は、伊東市の温泉街を流れる松川沿いにある遊歩道で、春には桜スポットとして知られています。
桜の本数はそれほど多くはありませんが、桜のトンネルのような小径の雰囲気や、川にせり出した桜の枝から舞い落ちる花びらが川を流れている様子なども素敵です。
例年、竹灯りやライトアップが行われるほか、春以外でも枝垂れ柳や古き良き温泉街の情緒を楽しめる遊歩道になっています。
伊東駅や温泉街からも近いため、伊東温泉に旅行の際にはちょっと立ち寄ってみるものオススメです。
熱海城の桜
東伊豆エリア / 熱海市曽我山1993
春の熱海城では約200本ほどの桜が咲き、多くの観光客や花見客で賑わいを見せています。
例年、熱海城桜まつりも開催され、イベントではカラオケや各種出店もあり、5分咲き頃から夜桜のライトアップも行われています。
海抜160mにある熱海城天守閣からは熱海市街や熱海港、相模湾を一望できます。また、熱海市街の夜景を眺める夜景スポットとしても知られています。
見頃時期には桜とお城のコラボレーションが見事で、古来からの日本らしい桜の雰囲気を味わうことができる桜スポットです。
東伊豆を移動する際の海岸線(国道135号線)沿いにあり、伊豆半島への旅行で立ち寄り易い桜スポットでおすすめです。
さくらの里の桜
東伊豆エリア / 伊東市富戸1317-4
約40種類、計1500本の桜の木が植栽されている伊豆高原「さくらの里」です。さくら名所100選にも認定されており、伊豆の桜名所として広く知られています。
さくらの里は、大室山の西側山麓40,000平米の広大な敷地にあり、9月から5月まで次々と様々な種類の桜が開花します。
2月には寒桜・河津桜、3月には早咲き大島桜・城ヶ崎桜・大寒桜・伊東桜・エドヒガン桜、そしてソメイヨシノは3月下旬から4月上旬頃にかけて見頃を迎えます。
その後も八重桜が咲きはじめ、夏の終わりには十月桜なども楽しむことができます。
一般的なソメイヨシノの他にも数多くの種類が植えられていることから、1年のうちの長い期間で色々な種類の桜を楽しむことができ、まさに桜のテーマパークとも言える桜スポットです。
広めの駐車場もあるため、ちょっとした立ち寄りの観光客はもちろんのこと、芝生の公園で花見をゆっくりと楽しむ人たちも多く、桜の時期は特に賑わっています。 さくらの里から見上げる大室山は山頂までリフトで行くことができ、晴れた日には伊豆高原と相模湾を一望することができる素晴らしい眺望が広がっています。
例年、春の桜イベントはソメイヨシノの満開時期に合わせて3月下旬~4月上旬頃に開催され、さくらの里夜桜観賞会(ライトアップ)も実施されます。
伊豆の桜スポット案内で掲載中のおすすめの「桜スポット・桜の名所・一本桜」です。
各桜スポットの詳細・地図・駐車場の有無のほか、見頃情報や開花予報の関連リンクも掲載しています。伊豆半島で花見客に人気の桜スポットはもちろん、おすすめの桜祭りや夜桜ライトアップなども紹介しています。(カッコ内は付近の有名温泉地)
東伊豆の桜スポット&桜名所
南伊豆の桜スポット&桜名所
西伊豆の桜スポット&桜名所
中伊豆の桜スポット&桜名所
特集:伊豆の温泉と桜スポット
伊豆の桜スポット案内に掲載中の桜スポットと、その桜スポットから近いおすすめ温泉地を紹介しています。
1年通して楽しめる伊豆旅行
伊豆半島は「海の幸・山の幸」はもちろん、四季折々の自然を楽しめる観光地です。
相模湾や駿河湾など「海が見える宿や露天風呂(もちろん山間の宿も魅力的)」は一年を通して楽しめ、夏には「海水浴場がシーズンで海が賑やか」になり、秋には「鮮やかな紅葉が山を彩り」ます。